読み方 : エムピーオーコネクタ

MPOコネクタ【Multi-fiber Push-On connector】

概要

MPOコネクタとは複数の光ファイバーを単一のコネクタにまとめて同時に接続できる多芯型の光コネクタ。データセンターや通信事業者のコアネットワーク、企業の大規模な情報システムなどで利用されている。
MPOコネクタのイメージ画像

コネクタ内部には複数の光ファイバーが一定間隔で直線状に並べられており、一度の着脱で多数の光信号をまとめて接続できる。8芯や12芯、16芯が一般的だが、24芯や48芯、用途によってはさらに多芯の製品もある。

接続方式はプッシュオン式で、プラグをポートに押し込むだけでロックされ、引き抜くだけで外れる。ネジ留めなどの操作を必要とせず、着脱を素早く行える。端子の形状には位置合わせ用のピンを持つオス型と、ピンを受け入れる穴を持つメス型があり、この組み合わせで接続する。複数のファイバーを同時に正確に位置合わせするため、ガイドピンとガイドホールによる高精度な整列機構が組み込まれている。

主な用途は高速光通信のパラレル伝送である。複数のファイバーで信号を並列に送受信してデータ速度を高める方式では、多数のファイバーを個別に接続すると配線や管理が煩雑になる。MPOコネクタを使えば一括接続でき、ラック内の配線スペースも節約できる。40GBASE-SR4や100GBASE-SR4といったマルチモード光ファイバー規格では、MPO-8の8芯のうち4芯を送信に、4芯を受信に充てる構成が用いられる。さらに高速な400GBASE-SR8や800GBASE-SR8の用途ではMPO-16が標準となりつつある。

MPOインフラは、ケーブルを交換せずに速度のアップグレードができる。例えば、40Gを通しているMPO-12のトランクケーブルは、トランシーバーを交換するだけで100Gや400G、800Gに対応できる。幹線部分にMPOコネクタを用いた高密度配線を行い、途中でLCコネクタなどへ分岐させる構成も多く採用されている。なお、複数のファイバーをまとめて扱うため、送信側と受信側の対応が正しく保たれるよう極性の管理が重要であり、端面の汚れや傷が複数の回線へ同時に影響するため、接続前の清掃や検査も欠かせない。

(2026.7.14更新)
 
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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