読み方 : エムディーエフしつ
MDF室【Main Distribution Frame room】
MDF室とは?

外部の通信事業者が敷設した光ファイバーケーブルや電話線は、建物内の各部屋へ直接届くのではなく、まずMDF室に集められる。ここで外部ネットワークと建物内ネットワークの接続が行われ、信号が整理されたのち各所へ振り分けられる。大規模な建物では、各フロアに中間配線盤(ID:Intermediate Distribution Frame)が置かれ、MDFとIDFが階層的に繋がる構成となっている場合もある。
室内には主配線盤のほか、光回線終端装置、ルータ、スイッチ、パッチパネルといった機器が設置されることがある。元は電話回線(アナログ回線)を分配するための空間だったが、近年ではインターネット回線が一般的になりデータ通信機器を含む構成へ移行している。インターネット接続や館内放送、防犯カメラ、入退室管理など、建物の通信に関わる多様な設備が一室に集約される場合もある。
設置場所は、外部引込線が到達しやすい1階か地下1階が一般的である。機器の発熱を抑えるための空調設備が設けられるほか、停電時に備えた無停電電源装置(UPS)や耐震対策が講じられる場合もある。通信障害が発生した際にはまずこの室内が確認されるため、配線にはラベルが付けられ、管理図面と併せて保守作業に利用される。
MDF室でトラブルが生じると建物全体の通信が影響を受けるため、関係者以外の立入を制限する施錠管理が行われるのが通例である。オフィスビルや商業施設から学校、病院、集合住宅に至るまで、通信設備を擁するあらゆる建物に存在しており、利用者が日常的にその存在を意識することはほとんどないが、建物内の通信インフラを物理的に支える空間である。