MCPサーバ【Model Context Protocol server】
概要

AIモデルは学習済みの知識をもとに文章を生成することは得意でも、利用者の手元にある文書や社内データ、最新情報には直接対応できない。従来はAIと各データソースを個別につなぐ連携コードが必要で、接続先が増えるほど開発の手間が膨らんでいた。
MCPサーバはAIから送られた要求を受け取り、必要な処理を実行して結果を返す。ローカルファイルの検索やデータベースへの問い合わせ、外部APIの呼び出しなどを担い、AIは利用可能な機能の一覧を取得したうえで適切なものを選び、実行結果を回答に反映する。
MCPサーバが提供する機能は、「ツール」「リソース」「プロンプト」の三種類に大別される。ツールはAIが呼び出して実行できる操作であり、メール送信やファイル作成、外部APIの呼び出しなどを肩代わりする。リソースはAIが参照するファイルやデータベースの内容で、AIが理解できる形式に整形して引き渡す。プロンプトは特定の業務に最適化された命令文のひな型であり、必要に応じてAIへの入力として供給される。
例えば、GitHubがMCPサーバを構築して公開すれば、あらゆるAIツールがそこに接続してGitHubに対する操作を行うことができるようになる。他のネットサービスやクラウドサービスも、それぞれがMCPサーバを用意するだけで複数のAIアプリから利用可能になる。AIと外部サービスの組み合わせ数に応じて連携コードが増えていく従来の問題が解消される。
MCPサーバは企業向けの業務システムや開発支援ツール、クラウドサービス、ローカル環境など様々な対象と接続できる。利用するAIモデルやAIサービスが変わっても同じMCPサーバを継続して使うことができ、AIアプリケーションから共通の手順で多様な機能を利用できる仕組みとして採用が広がっている。なお、公開される機能には外部システムを操作するものも含まれるため、認証やアクセス権限の管理、利用履歴の記録などをサーバ側で行うことも重要となる。