読み方 : マムル

MAML【Model-Agnostic Meta-Learning】

概要

MAMLとは、機械学習モデルを複数の学習課題で訓練し、新しい課題に少量のデータと少ない学習回数で適応できるようにする手法。特定のモデル構造に依存しないため、勾配降下法で訓練できるモデルであれば分類や回帰、強化学習など様々な学習課題に適用できる。
MAMLのイメージ画像

通常の機械学習では、一つの課題に対してパラメータを調整し、大量のデータを使って性能を高める。これに対し、MAMLでは性質の似た複数の課題を用意し、それぞれへ適応する過程まで考慮しながらモデルの初期パラメータを学習する。

学習済みの初期パラメータを新しい課題に適用し、その課題の少量のデータで数回の勾配更新を行うことで、短時間で適した状態へ調整できるようにする。単に複数の課題に共通する性能を高めるのではなく、新しい課題で追加学習した後の性能が高くなるよう初期パラメータを調整する。

学習の過程では、まず複数の課題を選び、それぞれについて少量の訓練データでモデルを更新する。その後、更新されたモデルを各課題の別のデータで評価し、その結果をもとに元の初期パラメータを更新する。この処理を繰り返すことで、少ない勾配更新で新しい課題へ適応しやすいパラメータを獲得できる。課題ごとの適応過程そのものを評価に組み込むイメージである。

既存の様々な深層学習モデルへ組み込みやすい反面、実際の計算では課題ごとの適応過程を含めて勾配を計算する必要があるため、通常の学習より計算量が大きくなりやすいという難点もある。少量の追加データで新しい課題などへの適応を図る学習手法を総称して「Few-shot学習」と呼び、MAMLはその最も基本的な技法として性能比較などで参照される。適用範囲は画像認識や自然言語処理、ロボット制御など様々である。

(2026.9.25更新)
 
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。