読み方 : マックセック

MACsec

MACsecとは?

イーサネットなどの有線LANにおいて機器間の認証や通信の暗号化を可能にするセキュリティ技術。IEEE 802.1AEとして標準化されている。リンク層で動作し、盗聴や改竄なりすまし­を防ぐ。
MACsecのイメージ画像

IPネットワークにおける通信の保護には「TLS」や「IPsec」が広く使われているが、これらはインターネット層トランスポート層での保護を担う。MACsecは物理ネットワークの通信制御を司るリンク層で動作するため、上位のプロトコルの種類に関わらず、通信経路上のすべてのフレームを透過的に保護できる。個別のソフトウェア設定を変更しなくても、流れるデータ全体が自動的に保護対象となる。

MACsecの保護単位は、直接接続された二者間のリンクである。「MKA」(MACsec Key Agreement)というプロトコル暗号鍵を交換し、送信側はフレームを暗号化して改竄検知用のタグを付加する。受信側はタグを検証し、正当性が確認できないフレームは破棄する。鍵の生成・更新は自動化されており、長期運用でも安全性を維持できる。

これらの処理はネットワーク機器のハードウェア上で実行されることが多く、通信速度への影響が小さい。IPsecのようなトンネル方式と比べてヘッダの追加量も少ないため、大量のトラフィックが流れるデータセンターや企業ネットワークでも実用的に使える。100Gbpsを超える高速回線に対応した実装も一般的になっている。

利用には機器側のMACsec対応が必要であり、すべての環境で使えるわけではない。また、保護は相対する二台のリンクごとに適用されるため、通信経路全体を一括して守るにはIPsecなど他の技術と併用する必要がある。近年では内部ネットワークへ物理的にアクセスする不正アクセスへの警戒が高まり、企業拠点間の専用線データセンター内の機器間接続でも導入が広がっている。

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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