Linux Mint
概要

標準のデスクトップ環境には「Cinnamon」が採用されており、画面下部のタスクバーや左下のスタートメニューなど、Windowsに慣れた利用者にも馴染みやすい画面構成になっている。
デスクトップ環境に「MATE」や「Xfce」を採用したエディションも提供されており、スペックの低い古いパソコンでも快適に動作する環境を選択できる。いずれのエディションもオペレーティングシステム(OS)の中核部分は共通で、デスクトップの外観と操作感が異なる。
インストール直後からすぐに使える実用的な環境を提供することを最大の目標としており、Webブラウザの「Firefox」、オフィスソフトの「LibreOffice」、メディアプレーヤーなど、日常的な作業に必要なアプリケーションが標準で組み込まれている。専用のソフトウェアマネージャから追加アプリケーションを検索してインストールすることもでき、更新管理ツールによってOSやアプリケーションをまとめて最新の状態に保つことができる。
基盤となるディストリビューションに広く普及している「Ubuntu」が採用されており、Ubuntuのソフトウェアリポジトリやセキュリティ更新をそのまま利用できる。また、Ubuntuを経由せず「Debian」を直接の基盤とする派生版「LMDE」も公開されており、Ubuntuのリリースサイクルに左右されない安定性を求める利用者も対象としている。通常版はUbuntuのLTS(長期サポート)版に合わせてメジャーバージョンが更新され、各バージョンは約5年間のサポートが提供される。
開発は2006年にフランス出身でアイルランド在住のクレマン・ルフェーブル(Clement Lefebvre)氏によって始まり、以来コミュニティ主導のプロジェクトとして継続的に改良が重ねられている。独自開発の設定ツールやバックアップ機能、システムスナップショットを作成できる「Timeshift」なども組み込まれており、障害発生時の復旧や設定変更前の状態への復元も行いやすい。2026年7月時点での最新安定版はバージョン22.3「Zena」で、Ubuntu 24.04 LTSを基盤とする22系が継続的な機能改善と保守のもとで提供されている。