Linuxコマンド【Linux command】
Linuxコマンドとは?

コマンドは英単語やその略称で構成されており、たとえばファイルの一覧表示には「ls」(listの略)、ファイルのコピーには「cp」(copyの略)といった短い綴りが使われる。命令を解釈して実行するのは「シェル」(shell)と呼ばれるソフトウェアで、利用者が入力した文字列を受け取り、OSの中核部である「カーネル」(kernel)への指示に変換する役割を担っている。
多くのコマンドは「オプション」(option)と呼ばれる追加指定を受け付けており、同じ命令でも条件を変えることで動作を細かく調整できる。ファイル一覧の表示形式を切り替えたり、コピー時に上書きを許可するかどうかを指定したりといった使い分けが、文字の組み合わせだけで実現できる。
多くのシェルでは、あるコマンドの出力結果を別のコマンドへ渡す「パイプ」(pipe)や、結果をファイルに書き出す「リダイレクト」(redirect)という仕組みを用意している。これらを活用することで、大量のログから特定の文字列を検索するといった複雑な処理も、短い命令の連結で完結させられる。
順番に実行したい複数のコマンドをテキストファイルに記録して一気に実行する「シェルスクリプト」(shell script)という仕組みもあり、定型的な処理の自動化に広く使われる。毎日決まった手順でバックアップを取るような繰り返し作業をスクリプト化しておけば、人手を介さず正確に実行できる。コマンドの入力履歴を再利用できる機能も、日常的な作業効率の向上に貢献している。
コマンドによる操作は習熟が必要なため一般向けのOSではあまり普及していないが、慣れれば素早く目的の操作を行うことができ、遠隔地のサーバでも文字によるやり取りだけで手元のコンピュータと同じように操作できる利点がある。なお、LinuxはUNIX系OSの系譜に連なり、AIXやHP-UX、FreeBSDといった他のUNIX系OSとコマンド体系の大半を共有している。現在のmacOS(Mac OS X以降)も起源はBSD系UNIXで、macOSのターミナルでも大半のLinuxコマンドはそのまま使用可能である。