読み方 : ジョーアカウント
Joeアカウント【ジョーアカウント】
概要

ユーザー名とパスワードを組み合わせた認証では、第三者による推測を防ぐため、パスワードに十分な長さや複雑さが求められる。Joeアカウントではユーザー名そのものがパスワードに使われるため、攻撃者がユーザー名を知っていれば、そのまま入力するだけでログインに成功してしまう。辞書攻撃や総当たり攻撃を行うまでもなく、単純な一致確認だけで認証を突破できる。
企業などの組織の中には、システム導入時や新規アカウント登録時に、仮パスワードとしてユーザー名をそのまま設定する場合があり、これが放置されるとJoeアカウント状態となる。また、導入試験や教育用途の環境で、利用者が容易にログインできるよう意図的に設定されることもある。いずれの場合も、本番環境でそのまま運用されることは望ましくなく、速やかなパスワード変更が前提となる。
インターネット経由でアクセスできるシステムでは、Joeアカウントは不正アクセスの標的になりやすい。組織内で多数のJoeアカウントが存在する状況は、内外を問わずリスクを高める。多くのシステムではパスワード設定時にユーザー名との一致を禁止するルールを設けたり、初回ログイン時にパスワード変更を強制したりする仕組みが採用されている。
「Joeアカウント」という表現は日本語圏のみで用いられるもので、英語圏で “Joe account” という用語は使われていない。“Joe” は日本語の「太郎」「一郎」のような、氏名の例示に用いられるありふれた名前を意味すると説明されるが、いつ誰がどういった経緯で考案したのかといった詳細は不明である。なお、実際のユーザー名が「joe」である必要はなく、あくまでユーザー名とパスワードが同一のアカウント全般を指す。
(2026.6.5更新)