ITパスポート試験【IT Passport examination】iパス
ITパスポート試験とは?

出題範囲は「ストラテジ系」「マネジメント系」「テクノロジ系」の三つに分類される。ストラテジ系では経営戦略、企業活動、法務などのビジネス知識を、マネジメント系ではシステム開発の流れやプロジェクト管理の手法を、テクノロジ系ではコンピュータの仕組み、ネットワーク、セキュリティの基礎を扱う。技術的な知識だけでなく、ビジネスの仕組みまで含めた横断的な内容で構成されている点が特徴である。
試験はCBT(Computer Based Testing)方式で、全国に用意されたテスト会場でパソコンによって解答する。四肢択一式100問、試験時間120分で、合格には総合評価点600点以上(1000点満点)かつ各分野300点以上が必要とされる。分野ごとに合格基準が設けられているため、特定の領域に偏らずバランスよく学習を進めることが求められる。
受験資格には年齢、学歴、職歴などの制限がなく、誰でも申し込める。試験は通年で随時実施されており、受験者が希望する日時・会場を自分で予約する仕組みである。合格率はおおむね50〜60%台で、IT関連の国家試験の中では合格しやすい水準にある。
問題の内容は、情報セキュリティや個人情報保護、業務でのデジタルツール活用など、専門職でなくても直面しうる場面を想定したものが多い。受験者層は技術職に限らず、事務職や営業職など非技術系の社会人にも広がっている。試験範囲はITの動向に合わせて定期的に改訂されており、クラウドサービスやデータサイエンスといった近年の話題も反映されている。
IPAの情報処理技術者試験の体系では最も入門的な区分(ITスキル標準レベル1)にあたり、技術者ではなくITに触れるすべての社会人が対象とされる。技術系の上位資格である「基本情報技術者試験」や「応用情報技術者試験」への足がかりとして活用されることも多い。近年では、非IT業界の企業が全社員に取得を奨励したり、高校や大学で取得を奨励する動きも見られ、デジタル社会で働くための基礎リテラシーを示す資格として広く認知されている。