読み方 : アイピーランドスケープ
IPランドスケープ【Intellectual Property landscape】
概要

「IP」(Intellectual Property)とは特許や著作物、実用新案、意匠、商標など商業的な価値を持つ知的財産を指し、「ランドスケープ」(landscape)とは景観や全体像を意味する語である。IPランドスケープにおけるIPは主に特許を指し、大量の特許出願情報や引用関係、出願人情報などを収集・整理し、可視化や統計分析を通じて技術分野の広がりや競合状況を明らかにする。
従来の知財管理は、自社の発明をいかに特許権利化して守るか、あるいは他社の権利を侵害していないかを確認する「守り」の業務が中心であった。これに対し、IPランドスケープは、膨大な特許出願データから競合他社の研究開発の方向性を読み解き、自社が勝てる領域や、これから参入すべき市場、さらには提携すべきパートナー企業を探索する「攻め」の分析を行う。
具体的には、特許分類やキーワードを用いて出願件数の推移を分析し、どの企業や研究機関がどの分野に注力しているかを把握する。また、特許の引用関係を解析することで、技術の中核や影響力の高い出願を特定することも行われる。近年はデータ分析ツールや可視化技術の発展により、大規模データを基にした戦略的活用が進んでいる。
近年、コーポレートガバナンス・コード(企業統治指針)の改訂に伴い、企業には知財への投資をどのように収益につなげるかという説明責任が求められるようになった。経営陣が迅速かつ的確な意思決定を行うためのツールとして、IPランドスケープを導入する企業が増えている。知財部門、事業部門、経営層が共通のデータに基づいて対話し、持続的な成長に向けた知財戦略を練り上げるための共通言語としての役割が期待されている。
関連用語
資格試験などの「IPランドスケープ」の出題履歴
▼ ITパスポート試験
【令7 問14】 事業,経営情報に知財情報を組み込んで分析し,現状の俯瞰や将来展望などの分析結果を事業責任者,経営者と共有し,事業戦略又は経営戦略に反映させることを表す用語として,最も適切なものはどれか。