読み方 : アイオン

IOWN【Innovative Optical and Wireless Network】

概要

IOWNとは、NTTが提唱する次世代の情報通信インフラ構想。情報の伝送や処理に光技術を広く応用することで、従来技術の延長では実現できないような超大容量、超低遅延、超省電力な情報通信ネットワークの実現を目指している。
IOWNのイメージ画像

通信事業者の運用する現在の通信ネットワークでは、機器間のデータ伝送には光ファイバーケーブルを用いて高速に通信できるが、通信機器内部での転送処理などは電子回路が行うため、中継のたびに光信号と電気信号の相互変換が必要で、伝送遅延の原因となり、電力も多く消費する。

IOWN構想の核となるのは、情報処理からデータ伝送まですべてを光信号のまま処理する「オールフォトニクスネットワーク」(APN:All-Photonics Network)で、機器内部での中継や転送なども光信号を直接処理することで、信号変換による遅延や電力のロスを大きく抑制する。これを実現する鍵となる、光信号のままデータ処理を行うICチップの開発などが進んでおり、光電融合スイッチは2026年にも市場投入される見通しとなっている。

また、現実世界の人、モノ、空間をサイバー空間に写し取った「デジタルツイン」(digital twin)の大規模な基盤を構築する「デジタルツインコンピューティング」(DTC:Digital Twin Computing)という構想もある。実世界の物理的な制約を超えて相互作用が可能な仮想社会を作り出したり、大規模かつ高精度な社会シミュレーションを可能にするとされる。

さらに、様々な事業者の提供するネットワーク上のサービスや利用者の持つサーバなどのICT資源を一元的に管理し、必要な資源の配備や構成を自律的、自動的に最適な状態に保つ「コグニティブ・ファウンデーション」(CF:Cognitive Foundation)という技術の開発も進められている。クラウドIoTAIなどますます多様化、複雑化するICT資源の管理を自動化することで、スマートシティのような大規模なICT環境を効率的に構築・運用できるようにする。

(2025.11.29更新)