読み方 : エイチティーティーピースリー
HTTP/3
概要

HTTPはWebコンテンツの伝送を行うためのプロトコルである。HTTP/2までは基盤となるトランスポート層のプロトコルにTCP(Transmission Control Protocl)を使っていたが、HTTP/3ではUDP(User Datagram Protocol)をベースに新たに開発した「QUIC」というプロトコルを採用している。
TCPはデータの正確な転送を保証する一方で、通信開始時の手続き(ハンドシェイク)に時間がかかり、通信経路でデータの一部が欠落すると後続のデータも止まってしまう「順序待ち」の遅延が発生するという課題があった。QUICの採用により、HTTP/3は通信開始に必要な往復回数を削減(0-RTT)し、接続までの時間を大幅に短縮している。
また、一連の通信を識別するための符号(コネクションID)をIPアドレスなど既存の識別子とは別に生成・保持する仕組みを導入し、ネットワーク環境が切り替わっても継続して通信することができる。スマートフォンなどのモバイル環境において、Wi-Fiからモバイル回線へ切り替わる際などに再接続が不要になる。
HTTP/2まではオプション扱いだった暗号化(SSL/TLS)を前提としており、実質的にHTTPSでの利用が基本である。データの送受信を複数の「ストリーム」に分けて並行して行う仕組みも洗練されており、一部のデータが欠落しても他のデータの転送には影響を与えない。HTTPメッセージの先頭で制御情報を記したヘッダ部分を圧縮してデータ転送量を削減する仕組み(QPACK)も導入されている。