HPE SimpliVity
概要

従来の情報システムでは、サーバやストレージ、バックアップ装置などの機器を個別に導入し、それぞれを別々に管理する必要があった。HPE SimpliVityはこれらを単一のノードへ集約し、複数のノードを接続して一つのクラスタとして運用する。ノードを追加するだけで計算資源や記憶容量を段階的に拡張できる。
重複排除とデータ圧縮を組み合わせた常時稼働のデータ最適化機能を備えている。同じ内容のデータを一箇所にまとめて保存容量やネットワーク転送量を削減することができ、ストレージとバックアップを合わせて最大90%の容量削減を実現するとされる。仮想マシン単位でのバックアップや複製も高速に行うことができ、遠隔地へのレプリケーションや障害発生時の復旧も円滑に行える。
管理者は専用の管理画面からクラスタ全体の状態や仮想マシンを一元的に把握できる。仮想マシンの作成やバックアップ、復元、容量管理などを共通の操作体系で実施できるため、複数の製品を組み合わせた環境に比べて効率的に運用できる。現在は主にVMware vSphere環境を対象とした製品として提供されており、ソフトウェアやファームウェアの更新も統合的に管理される仕組みとなっている。
2009年に設立された米シンプリビティ(SimpliVity)社の製品が起源で、独自のソフトウェアプラットフォーム「OmniStack」によるデータ圧縮技術や管理機能の高さでHCI市場において存在感を示していた。2017年にHPE社が買収し、HPEの主力サーバ製品「ProLiant」と組み合わせて現在の「HPE SimpliVity」シリーズとして再編された。近年では「HPE Morpheus VM Essentials」との連携を強化した構成や新しいサーバ世代への対応が進められており、継続的な機能強化と保守が行われている。