HFS 【Hierarchical File System】
概要
HFS(Hierarchical File System)とは、米アップル(Apple)社の旧Mac OS(System/漢字Talk)、Mac OS X/macOSで標準的に利用されるファイルシステム。ストレージ内を区画分けしてディレクトリやファイルを保存・管理する機能を提供する。初期のHFS
オリジナルのHFSは1985年のSystem 3.1で採用されたもので、以後のクラシックMac OSの標準ファイルシステムとなった。
一つのファイルについて、その内容自体を格納する「データフォーク」と呼ばれる領域に加え、ファイルについての情報(メタデータ)を格納する「リソースフォーク」と呼ばれる領域が用意され、ファイルの種類などが記録される。
HFS+ (HFS Plus/HFSX)
1998年のMac OS 8.1からはHFSと上位互換の「HFS+」(HFS Plus)が採用され、Mac OSの後継であるMac OS Xでも引き続き標準的に利用された。
作成できるファイル数の上限が撤廃され、ファイル名が最大31文字から255文字へ拡張された。ファイルサイズおよびボリュームサイズの上限も当初は2TBへ引き上げられ、その後段階的に8EB(エクサバイト)まで拡張されている。Mac OS X 10.2 Jaguarからはファイル更新履歴を記録して信頼性を高めるジャーナリング機能が追加された。
Mac OS X 10.3 Pantherからはファイル名やフォルダ名の大文字と小文字を区別する(同じ綴りで大文字小文字が異なるものを同じ場所に作成することができる)オプションが追加され、この機能を有効にしたフォーマットを「HFSX」と呼ぶことがある。
2017年にはiOSとmacOSに共通の新しいファイルシステム「APFS」(Apple File System)が導入され、macOS High Sierra 10.13以降で標準的に用いられているが、引き続きHFS+も利用されている。
(2020.5.16更新)