読み方 : エイチビーエム
HBM【High Bandwidth Memory】

コンピュータのメインメモリなどとして用いられる一般的なDRAM製品は、メモリチップが小型の電子基板(メモリモジュール)上に平面的に配置され、CPUなどの処理装置とは基板上のコネクタおよび長い金属配線を介して接続されている。
一方、HBMは記憶素子の層をマンションのように3次元的に高く積み上げ、これを上下に貫通する「TSV」(Through-Silicon Via)と呼ばれる伝送路で一気に大量のデータを運ぶ。CPUやGPUなどの処理装置ともICパッケージ内で統合され、物理的な距離が短縮され遅延なくデータをやり取りできる。一回の転送動作で運ぶデータ量(バス幅)を大きくする一方、転送の頻度であるクロック周波数は低めに抑え、チップの積層や統合により問題となる消費電力と排熱を低く抑えることができる。
パソコン向けのメモリ製品などとは異なり、CPUやGPUなどと統合され、その一部として提供される。近年需要が急激に増大しているAIシステムでは大量のGPUチップを搭載した大規模システムで大量のデータを処理する必要があり、HBMを統合したGPU製品が活用されている。最初の標準規格は業界団体のJEDECが2015年に策定し、現在は後継のHBM3が用いられている。