読み方 : グロック

Grok

Grokとは?

イーロン・マスク(Elon Musk)氏が設立したxAI社が開発した、大規模言語モデルLLM)を基盤とする対話型AIアシスタント。2023年11月に初版が公開された。名称はSF作家ロバート・A・ハインラインの小説『異星の客』に由来する造語で、対象を深く直感的に理解するという意味を持つ。
Grokのイメージ画像

他の対話型AIとの違いとして挙げられるのが、同氏が所有するSNS「X」との連携である。一般的な生成AIは学習データ収集の締め切り時点以降の出来事に対応できないが、GrokはXの投稿やWeb上の情報をリアルタイムで参照できるため、直近の話題にも回答しやすいとされる。この即時性は、Grokが開発当初から重視してきた設計方針である。

提供する機能は、文字による対話(チャット)や文章生成、要約、翻訳、コード作成支援などで、画像・動画の生成や音声チャットにも対応する。利用者は自然な文章で質問や指示を入力するだけで操作でき、専門的な知識は不要である。開発者向けにはAPIも公開されており、外部サービスへの組み込みも可能である。

2023年の初版公開から度々モデルの更新を行っている。2025年2月公開の「Grok 3」は数学や科学の推論で高い評価を得て、同年7月の「Grok 4」では大学院レベルの問題解決能力を備えているとされた。料金体系は無料プランから月額300ドルの上位プランまで段階的に用意されており、用途や利用頻度に応じた選択が可能である。

一方、生成AI全般に共通する課題も抱える。事実と異なる内容をもっともらしく出力する「ハルシネーション」は完全には防げておらず、医療や法律など正確性が求められる用途では利用者自身による確認が必要である。また、2024年には米国大統領選に関する誤情報を生成した事例があり、外部研究者による政治的偏りの検証も行われるなど、コンテンツの中立性をめぐる議論が続いている。

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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