GTFS【General Transit Feed Specification】
GTFSとは?

2005年に米グーグル(Google)社が米オレゴン州ポートランドの交通機関と共同で「Google Transit」(乗換検索)を開始した際に、その情報提供に用いたデータ形式がもとになっている。2006年に「Google Transit Feed Specification」として公開され、2009年に「General Transit Feed Specification」へ改称された。現在は同社や交通事業者、データ利用者からなるコミュニティによって仕様が維持・更新されており、北米・欧州を中心に世界中で利用されている。
GTFSが登場する以前、各事業者は独自形式で運行情報を管理していたため、経路検索サービス側は事業者ごとに個別対応を迫られていた。GTFSによって共通仕様でのデータ交換が可能になり、交通事業者とアプリ開発者が同じ仕様に従うだけで、個別のシステム連携なしにデータの流通が成立するようになった。
データの実体は、駅・停留所、路線、時刻表、運賃などを記述した複数のCSV形式のテキストファイルを一つのZipファイルにまとめたものである。テキストエディタや表計算ソフトでも扱えるシンプルな構造のため、小規模な事業者でもデータを作成・編集しやすい。静的な時刻表を扱う「GTFS Static」に加え、遅延情報や運休情報、車両位置などをリアルタイムで配信する「GTFS Realtime」も存在し、両者を組み合わせることでスマートフォンアプリなどによるリアルタイム到着予測の表示も可能になる。
日本では2017年に国土交通省がGTFSを国内の実情に合わせて拡張した「標準的なバス情報フォーマット」(GTFS-JP)を策定した。紙の時刻表だけでは利用しづらかった地方路線の情報をインターネット経由で提供できるようになり、GoogleマップやYahoo!路線情報など国内外の経路検索サービスへの掲載も容易になった。近年はMaaS(Mobility as a Service)における複数交通機関のデータ連携基盤としても活用されている。