読み方 : ジーエスエスエーピーアイ
GSS-API【Generic Security Service API】
概要

アプリケーションが認証や暗号化などのセキュリティ機能を利用する際の標準化されたプログラムインターフェースである。異なるセキュリティ機構を共通の方法で扱えるように設計されており、アプリケーションは特定の認証方式に直接依存せずにセキュリティ機能を利用できる。
GSS-APIでは、認証処理やセッションの確立を「セキュリティコンテキスト」(security context)と呼ばれる概念で管理する。通信を行うクライアントとサーバは、「トークン」(token)と呼ばれるデータを交換することで相互認証を行い、安全な通信状態を確立する。
このコンテキストが確立されると、メッセージの完全性を保つための署名や改竄検出、通信内容の暗号化といった機能を利用できるようになる。これらの処理はAPIの共通関数を通じて行われるため、アプリケーション開発者は個別の暗号プロトコルの詳細を意識する必要がない。基盤となるセキュリティ機構を後から変更しても、アプリケーション側のコードを書き直さなくてよい。
GSS-APIは特定の認証技術に依存しない抽象化層として設計されており、実際に利用するには何らかの具体的な認証方式の実装が必要となる。実用上は「Kerberos」などの方式と組み合わせて利用されることが多いとされる。仕様はIETFによってRFC 2743などとして標準化されており、UNIX系システムや企業ネットワークの認証基盤、分散ファイルシステム、リモートログインなど様々な分野で基盤的な技術として採用されている。