GPT-6 Astra
概要

従来モデルのような質問への回答や対話に留まらず、外部のツールを利用して成果物を仕上げるAIエージェント用途を前提に開発されている。Webサイトの閲覧やプログラムの作成・実行、業務用ソフトの操作を通じ、文書や表計算ファイル、プレゼンテーション資料などを作成できる。
推論やコーディングの能力も強化され、指示が曖昧な場合には文脈から判断できる部分を補い、結果に大きく影響する事項のみ確認を求める仕組みも導入されている。100万トークンを超えるコンテキストウィンドウを備え、長大な文書や大量の情報を扱える。汎用人工知能(AGI)実現に不可欠な知能を測定するとされる「ARC-AGI-3」ベンチマークで99.9%という人間並の成績を記録し、AI研究者の間に衝撃が走った。
安全性については開発の当初から重視されており、想定外の作業範囲にまで処理を広げてしまう挙動を抑える改良が加えられている。前世代のモデルと比較すると、意図しない領域にまで踏み込んでしまう割合が大きく低下したとされる。サイバーセキュリティ能力に関しては、同社自身が定める安全基準の中で「Critical」水準に達した最初のモデルと位置付けられており、利用時の監視や防御策が強化されている。
2026年7月に同社で発生した、AIによるHugging Faceへのサイバー攻撃事件を受け、同社はモデルの公開を延期し、安全対策を追加した上でAstraを提供した。提供開始直後は一部の組織を対象に限定公開され、その後、ChatGPTのPlus、Pro、Business、Enterprise各プランや、OpenAI API、Microsoft Azure、AWS Bedrockを通じて順次一般公開された。APIでは長時間動作するエージェント向けの機能も用意され、処理待ちの間に別の推論を並行して進めたり、実行途中で指示内容を変更したりできる仕組みが盛り込まれており、企業の実務での利用を想定した設計となっている。