読み方 : ジーシーエムピー

GCMP【Galois/Counter Mode Protocol】

概要

GCMPとは無線LANWi-Fi)などの暗号化通信で用いられる方式の一つで、AESによるデータ暗号化と通信相手の認証を同時に行う認証付き暗号AEAD)を実装したもの。WPA3などの無線LANセキュリティ規格で採用されている。
GCMPのイメージ画像

GCMPでは暗号アルゴリズムとして「AES」(Advanced Encryption Standard)を使用し、暗号利用モードに「GCM」(Galois/Counter Mode)を採用する。送信データAES暗号化しながら、同時にガロア体演算に基づく認証タグを生成する。

受信側はこの認証タグを検証することで、データが通信途中で改竄されていないか、また、正しい暗号鍵を持つ相手から送信されたかを確認できる。この仕組みにより、機密性完全性を一つの処理で確保する「認証付き暗号」(AEAD)を実現している。

各通信フレームにはパケット番号(PN)に基づく固有のランダムな「初期化ベクトル」(IVInitialization Vector)が付与される。同一の暗号鍵を用いてもフレームごとに異なるIVが使われるため、同じ暗号文が繰り返し生成されることがない。また受信側はパケット番号を管理することで、過去に傍受した正規フレームを再送する「リプレイ攻撃」(replay attack)を検出し、受け付けないようになっている。

従来広く使われてきた「CCMP」(Counter mode with CBC-MAC Protocol)と比べると、処理効率とセキュリティ強度の両面で優れている。CCMPが採用するCCMモードは暗号化認証タグ生成を逐次的に処理する必要があるのに対し、GCMはこれらを並列に処理できる。この特性はCPUや通信機器に搭載されたAES専用命令や暗号演算回路との親和性が高く、256ビットAESのような強度の高い暗号方式であっても高速に処理できる。Wi-Fiセキュリティ規格である、WPA3エンタープライズの192ビットモードなどとして採用されている。

(2026.7.2更新)
 
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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