読み方 : イーアイディー

EID【Embedded Identity Document】

概要

EIDとは、スマートフォンなどの移動体通信端末に内蔵されたeSIMを一意に識別するための固有番号。32桁の16進数で表され、製造時に割り当てられる。通信事業者がeSIMに契約情報を書き込む際の識別子として用いられ、利用者が変更することはできない。
EIDのイメージ画像

「eSIM」(embedded SIM)は物理的なSIMカードとは異なり、端末に固定的に内蔵された半導体チップに移動体通信サービスの契約情報を書き込む構造になっている。従来の物理SIMではカード自体の製造番号(ICCID)が識別に用いられていたが、端末から取り出せないeSIMではEIDがその代わりとなる。EIDはチップごとに固有で、同一の番号が複数の機器で使われることはない。

EIDは主に、通信事業者がeSIMプロファイルを遠隔で配信する際に参照される。事業者はこの番号をもとに対象端末を識別し、インターネット経由で契約者情報を書き込む。利用者が回線契約を開始する際などに、端末を特定する情報として提示を求められることがある。

この仕組みは業界団体GSMA(GSM Association)が定める「リモートSIMプロビジョニング」の枠組みに基づいて運用される。eSIMの運用では、通信事業者の管理システムと端末の間に「SM-DP+」と呼ばれる配信サーバが介在し、EIDを手掛かりにして適切なプロファイルを選択・配信する。EIDはSIMの識別のための番号体系であり、IMEI(International Mobile Equipment Identifier)などの端末自体の識別番号とは区別される。

EIDは端末の設定画面や製品の外箱ラベルで確認できる。また、画面上にQRコードを表示して事業者のシステムに読み取らせることで、手入力を省いて正確に伝達する方法も広く普及している。EIDの構造はGSMAの標準仕様で定められており、製造者コードや製品種別、製造番号などの情報が番号内に組み込まれている。

(2026.6.20更新)
 
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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