読み方 : ドーティモデル

Dotyモデル【Doty model】

概要

Dotyモデルとは、ソフトウェア開発プロジェクト工数を見積もる数理的なモデルの一つ。工数プログラムコード行数に対して指数的に増大するという経験則に基づいている。
Dotyモデルのイメージ画像

1977年にコンピュータ科学者のデービッド・ドーティ(David Doty)氏が考案したパラメトリック見積り手法で、コード行数KLOC)で表される開発プロジェクトの規模と、プロジェクトに固有の事情から一定の計算式で工数を求める。

ソースコード行数が9000行(9KLOC)を超えるプロジェクトに適しているとされ、基本的な算出式は「5.288×ソースコード行数KLOC1.047×環境要因による係数群」となっている。定数は過去の様々なプロジェクトに基づいて統計的に求めたものとされている。係数はプロジェクトに固有の事情を反映して値を補正するためのもので、ユーザーインターフェースの複雑さなど14項目が挙げられている。

経験則によるどんぶり勘定ではなく、測定可能な数値から定量的に開発規模を見積もる手法の先駆けの一つとされる。その後のCOCOMOなどパラメトリック手法の基礎となった歴史的な意義があるが、当時のメインフレーム向けソフトウェアをウォーターフォールモデルで開発することを前提とした手法であり、現代のソフトウェア開発現場にそのまま適用可能かどうかは慎重な検討が必要である。

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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