読み方 : ディープディスカバリインスペクタ
Deep Discovery Inspector【DDI】
概要

DDIはネットワークに設置するセキュリティ機器で、ミラーポートやタップ経由でパケットをキャプチャし、通信内容を詳細に解析する。シグネチャベースの検知に加え、サンドボックス技術を用いた動的解析も実行され、既知のマルウェア定義に依存しない未知の脅威も発見できる。
検知対象として、攻撃者が指令の発信源として用いるC&Cサーバ(Command and Control server)への不審なアウトバウンド通信、ネットワーク内部での横展開(ラテラルムーブメント)の兆候、エクスプロイトコードを含む通信などがある。攻撃の各段階で生じる異常な振る舞いを捉え、検出結果は管理コンソールで一元的に確認できる。
通信を監視する仕組み上、各端末へのソフトウェアのインストールは不要である。ハードウェア製品と仮想アプライアンスの両形態で提供されており、オンプレミスの物理環境から仮想化基盤まで様々な導入構成に対応している。トレンドマイクロのクラウド型脅威インテリジェンス基盤「Smart Protection Network」とも連携し、世界規模で収集した最新の脅威情報が検知エンジンへ随時反映される。
DDIが必要とされる背景には、標的型攻撃の巧妙化がある。攻撃者はメールの添付ファイルやUSBメモリなどを経由して内部ネットワークへ侵入し、正規のツールを悪用しながら長期間潜伏して権限を段階的に拡大する。こうした手法は既存のウイルス対策ソフトやファイアウォールでは検出が難しく、侵入後の早期発見を主眼とした監視の仕組みが求められる。DDIはエンドポイントセキュリティやメールセキュリティと組み合わせた多層防御の構成で運用されることが多い。
(2026.6.16更新)