DTM 【デスクトップミュージック】

概要

DTM(デスクトップミュージック)とは、コンピュータで音楽の制作や編集、演奏などをなうこと。「DTP」(デスクトップパブリッシング:印刷物の制作・編集をコンピュータうこと)をもじった和製英語で、英語で正確に対応する表現は無いが、いわゆる「打ち込み」に相当する “programming” が近い。

パソコンなどの汎用コンピュータ製品に音源モジュールやシンセサイザーなどの電子楽器を接続し、専門のソフトウェアを用いてデジタルデータとして譜面を作成・編集し、音源や楽器に転送して再生する。ピアノなどが弾ける人は、コンピュータに接続した鍵盤を弾いて実際に曲を演奏し、これを記録してデータに変換して入力するという方法を用いることもある。

楽器を弾いて録音、録画するのに比べ、スタジオや録音機材、楽器がなくても音楽制作ができ、自分で演奏できないものも含め一人で複数の楽器の音を操って音楽を奏でることが可能である。いつでも何度でも繰り返し演奏でき、細かな修正や調整もしやすい。

電子音や録音した音声などと組み合わせて楽器以外の音を取り入れた音楽を制作することや、人体では物理的に演奏不能な譜面を演奏させることもできる。近年では人間の発声データを元に任意の歌詞で歌声の合成をうことができるソフトウェアも登場し、コンピュータだけでボーカル入りの楽曲を完成させられるようになっている。

DTMにおける楽曲データの記録や機器間の伝送には「MIDI」(Musical Instrument Digital Interface)と呼ばれる標準規格が用いられることが多い。パソコン上でDTMの作業をうための専門のソフトウェアを「シーケンスソフト」あるいは「MIDIシーケンサー」などという。

シーケンサー機能に加えてレコーディングやミキシングなど音楽制作に必要な一通りの機能を備えた高度なソフトウェアパッケージのことを「DAW」(Digital Audio Workstation:デジタルオーディオワークステーション)と呼ぶことがある。

(2022.4.4更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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