読み方 : ディークワモデル

DIKWモデル【DIKW pyramid】

DIKWモデルとは?

人の知を価値に基づいて整理するモデルの一つで、「データ」(Data)、「情報」(Information)、「知識」(Knowledge)、「知恵」(Wisdom)の4段階の階層で整理する枠組み。情報学や経営学の分野で参照されるモデルで、生の数値や記号がどのように人間の判断へとつながるかを概念的に示す。
DIKWモデルのイメージ画像

最下層の「データ」とは、数値や文字列、記号、測定結果など、それ単体では意味をなさない素材である。「25」「東京」「12時」といった断片的な値だけでは、何を表しているか判断できない。文脈が欠けた状態であり、そのままでは意思決定に使えない。

データに文脈や整理が加わると「情報」になる。「東京の12時時点の気温は25度だった」のように、データ同士が関連づけられて受け手が内容を理解できる状態を指す。現状を把握するための材料として機能する段階である。

情報をさらに経験や分析と結びつけて理解したものが「知識」である。気温と売上のデータを繰り返し照らし合わせ、「気温が上がると特定の商品が売れる」という法則を見出すことがこれにあたる。「なぜそうなるのか」という仕組みの理解が、知識の核心である。

最上位の「知恵」とは、知識をもとに状況に応じた判断を下す能力である。知識が「何を知っているか」であるのに対し、知恵は「どう行動するか」という実践の次元にある。猛暑が予想される場面で、在庫増だけでなく配送コストや社会情勢まで考慮して供給計画を修正する判断などがこれに当たる。

DIKWモデルでは、下位の要素を整理・解釈することで上位の要素へ変化すると考える。データを集めるだけでは価値は生まれず、情報に整え、知識として理解し、最終的に判断へ結びつけて初めて実用的な意味を持つ。ただし、各段階の境界は明確ではなく、研究者によって定義が異なる場合もある。DIKWモデルは厳密に論証された理論というより、情報活用の流れを把握するための概念的な見取り図として用いられている。

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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