読み方 : ディーエフユーモード
DFUモード【Device Firmware Update mode】
概要
DFUモードとは、iPhoneやMacなど米アップル(Apple)社製のコンピュータを他のコンピュータに接続し、オペレーティングシステム(OS)を起動せずにファームウェアを直接書き換えられる特殊な動作モード。システムが深刻な不具合に陥った際の最終的な復旧手段として用いられる。

通常、機器の起動時には本体に内蔵されたOS起動プログラムである「ブートローダ」がOSを読み込み、各種機能が使える状態になる。DFUモードではこの起動処理を省略し、ハードウェアに組み込まれた最小限のプログラムだけで機器を動作させる。
このモードでは近隣にあるパソコンからの通信を受け付けるのみで、通常の操作を行うことはできない。OSの検証処理も行われないため、システムの根幹部分が破損してOSが立ち上がらない状態でも、パソコン側からファームウェアを転送・書き込みできる。
DFUモードに移行した端末は画面が真っ黒なまま何も表示されない。これは「リカバリーモード」との大きな違いである。リカバリーモードではAppleのロゴやケーブルの案内が画面に表示されるのに対し、DFUモードでは一切表示がなく、パソコン側の管理ソフトが端末を認識することで初めてこのモードへの移行を確認できる。
通常の動作状態からDFUモードへ移行するには、電源ボタンや音量ボタンを決められた順序とタイミングで操作する必要があり、手順は機種ごとに異なる。操作を誤ると通常起動やリカバリーモードになるため、対象機種の手順を事前に確認しておく必要がある。
ファームウェアの書き換えに伴い端末内のデータは消去されるため、事前のバックアップが必要となる。作業中に接続が途切れると復旧作業をやり直さなければならない場合もある。主な用途として、OSのアップデートに失敗して起動不能になった端末の復元、特定バージョンへのダウングレード、開発・検証作業などがある。同社の正規サポートや修理業者が利用するケースも多い。
(2026.7.9更新)