読み方 : クロードフェイブル

Claude Fable

概要

Claude Fableとは、米アンスロピックAnthropic)社が2026年6月に発表した大規模言語モデルLLM)。同社が先行して開発した「Mythos」に匹敵する最上位クラスの能力を、安全対策を施した上で一般向けに提供するモデルである。同社がこれまで公開したモデルの中で最高の性能を持つとされる。
Claude Fableのイメージ画像

これまでの同社のモデル群がバージョン4系列(Opus 4.8、Sonnet 4.6など)だったため、「Claude Fable 5」として発表された。同時に「Claude Mythos 5」も発表されているが、両者は同じ基盤モデルを共有しており、安全分類器の有無と提供対象が異なる。Fableは広く一般に公開されるモデルで、Mythosは同社のサイバーセキュリティ対策プログラム「Project Glasswing」の承認パートナーに限定して提供される。

Fableの設計は、何日にも渡る複雑かつ非同期的な長期タスクへの対応を前提としている。コーディング、調査や研究、画像理解、コンピュータ操作において高い性能を発揮するとされる。一度に入力できるデータ量である「コンテキストウィンドウ」はデフォルトで100万トークン、1リクエストあたりの出力は最大12万8,000トークンに対応する。同社によるベンチマークテストでは、ほとんどのタスクで他社モデルも含め過去最高の成績(SOTA)を付けている。

Fableには、サイバーセキュリティや生物学、化学など悪用リスクの高い領域への問い合わせを利用者に知らせず自動的にOpus 4.8へ回送する安全機能が備わっており、この処理が発動するのはセッション全体の5%未満とされている。この仕組みにより、高い推論能力を一般に提供しつつ悪用を抑制する。

背景には、Fableの基盤となる「Claude Mythos」モデルが、設計の主眼を置いていないにも関わらず主要なオペレーティングシステム(OS)やブラウザの未発見の深刻な脆弱性を次々に見つけ出したことがある。同社はそのまま一般に公開するのは危険であると考え、調整を施したFableを別途用意した。なお、外部から問い合わせを繰り返すことでモデルの知識を抽出し、別のモデルに能力を複製する「知識蒸留」の試みも同じ仕組みに基づいて検知・遮断する。

FableはClaude APIおよび従量課金制のEnterpriseプランで提供されており、対話型サービスClaude.aiや、Pro、Max、Teamなどのサブスクリプションプランでは2026年6月22日まで提供される。以降は従量制プランのみで提供され、価格は入力トークン100万件あたり10ドル、出力トークン100万件あたり50ドルと、旧最上位モデルClaude Opus 4.8の2倍に設定されている。

(2026.6.10更新)
 
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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