読み方 : カクティ

Cacti

概要

Cactiとは、ネットワーク機器やサーバの状態を収集し、グラフとして可視化するためのオープンソースの監視ツール。PHPMySQLで実装されており、RRDtoolをグラフ描画エンジンとして使用するWebベースのフロントエンドという位置づけである。
Cactiのイメージ画像

Webベースの管理画面を備え、ブラウザから設定や監視状況の確認を行うことができる。内部ではRRDToolを利用して時系列データを保存し、一定間隔で収集した値を効率的に蓄積する。指定した期間の平均値を保持するラウンドロビン方式で長期データを一定のストレージ量に収めるよう設計されている。データ取得の周期や保存期間は設定により調整可能であり、長期的な傾向の分析にも利用される。

データ収集にはSNMPSimple Network Management Protocol)が主に使われ、ルータネットワークスイッチトラフィック量、CPU使用率、エラー数などを定期的に取得して記録する。SNMPに加え、シェルスクリプトPerlを用いたカスタムデータソースも設定可能で、SNMPに対応していない機器やアプリケーションの指標も収集できる。異なる製造元の機器であっても統一的な方法で監視することができる。

データの収集方法、グラフの描画方法、グラフの配色などについて雛形(テンプレート)を作成し、機器の種類を指定して一括して適用する仕組みが用意されており、同種の機器を効率よく管理できる。プラグインによる機能拡張も可能で、しきい値監視を行う「Threshold」、ネットワークトポロジーを可視化する「WeatherMap」などが広く使われている。

2001年にイアン・ベリー(Ian Berry)氏によって開発が始まり、GPLに基づいてオープンソースとして公開されている。Zabbixや、PrometheusとGrafanaの組み合わせといった統合監視基盤が普及した現在では採用事例は減少傾向にあるが、SNMPによるネットワーク機器の帯域監視という用途では引き続き使われている環境もある。

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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