CVC【Corporate Venture Capital】コーポレートベンチャーキャピタル
概要
CVCとは、自らも事業を営む事業会社が、設立間もないスタートアップ企業へ出資する活動。また、そのための組織や部署。投資専業のベンチャーキャピタルとは異なり、本業との相乗効果など戦略的な目的が重視される。

一般的なベンチャーキャピタル(VC)は、外部の投資家から資金を集め、数年から十年程度の期間で投資先を成長させて売却益を得るという、純粋な財務的リターンを主目的とする。これに対し、CVCは事業会社が自らのバランスシートから直接、あるいは傘下の子会社やファンドなどを通じて資金を出す。
出資の目的は投資収益の獲得に加え、新技術の獲得、新規事業領域の探索、既存事業とのシナジー創出などである。出資先との業務提携や共同開発を通じて、将来的な事業機会を模索するケースも多い。投資先が革新的な技術や新しいビジネスモデルの獲得に成功すれば、直接的な収益だけでなく本業の成長や新事業の立ち上げなどが期待できる。自社内での研究開発だけでは対応しきれない市場の急激な変化や破壊的技術の台頭に対し、外部の柔軟な知見を取り入れる「オープンイノベーション」の手段としても機能する。
出資を受けるスタートアップ企業側にとっても、単なる資金調達に留まらず、出資元である大企業のブランド力や信用、広大な販売網や流通チャネル、製造ノウハウといった有形無形の経営資源を活用できる場合があり、投資専業のベンチャーキャピタルにはない魅力がある。ただし、出資元の本業の経営状況や戦略変更の影響を受けやすく、出資元と投資先の意思決定スピードの差やカルチャーギャップなどが課題となる場合もある。