読み方 : シーユーディム

CUDIMM【Clocked Unbuffered DIMM】

概要

CUDIMMとは、クロック信号を再生成する専用ICを搭載したアンバッファード(UDIMM)型のメモリモジュールDDR5 SDRAMにおいて、従来のメモリでは対応しきれなかった高速動作や信号品質の課題を解決するために開発された規格である。
CUDIMMのイメージ画像

DDR4 SDRAM世代までのメモリでは、3200MT/s程度の動作周波数が一般的だったが、DDR5世代では5600MT/sを超える高速動作が標準となり、さらに8000MT/sを超える製品も登場している。 しかし、メモリ動作周波数が高くなるほど電気信号の品質劣化が問題となり、データの読み書きエラーが発生しやすくなるという課題があった。特に、クロック信号はすべてのメモリチップに正確なタイミングを伝える信号であり、わずかなズレやノイズがシステム全体の安定性に影響を与える。

この問題に対処するため、メモリの業界標準を策定する団体JEDECは2023年後半、DDR5アンバッファードDIMMに対する新しい要件を定めた。6400MT/s以上のDDR5においては、クロック信号を再駆動してノイズやジッターを最小限に抑える「クライアントクロックドライバ」(CKD:Client Clock Driver)をメモリモジュールに搭載することを要求した。

CUDIMMでは、メモリモジュール上のクロックドライバ回路がマザーボードから送られてくるクロック信号を受け取り、増幅・整形した上で各メモリチップへ配分する。従来のUDIMMではマザーボードのメモリコントローラーから直接各チップへ信号が届く構造だったのに対し、この配信経路が大きく異なる。

モジュールのコネクタ形状は従来のDDR5と同じ288ピンのため、既存のDDR5対応スロットに装着できる。 ただし、CUDIMMの性能を発揮するためには対応マザーボードが必要であり、現状では主にIntel Z890チップセットとの組み合わせで利用される。なお、ノートパソコン向けにはSO-DIMM形状を採用した「CSODIMM」という派生規格も存在する。

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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