読み方 : シーアールオー

CRO【Conversion Rate Optimization】コンバージョン率最適化

CROとは?

Webサイトやアプリなどのデジタルメディアにおいて、訪問者が商品の購入、会員登録、問い合わせといった特定の行動を起こす割合を高めるための取り組み。集客数を増やすのではなく、既存の流入をより有効に活用するための施策を指す。
CROのイメージ画像

サイトやアプリ上で、利用者が運営元の利益につながる行動を起こすことを「コンバージョン」(conversion)という。一定期間内にコンバージョンに至った訪問者数を総訪問者数で割った値を「コンバージョン率」(conversion rate)と呼び、ECサイトなどの収益性を表す指標の一つとして重視される。

例えば、ECサイトで月間1万人の訪問者のうち100人が商品を購入したなら、コンバージョン率は1%となる。CROはこの数値を継続的に改善していく活動であり、広告費などの集客コストを変えずに成果を増やせるため、SEO(検索エンジン最適化)やWeb広告など訪問を増やす施策と並行して実施することが望ましいとされる。

改善の手法として、ページの構成やデザインの改善、文章の見直し、ボタンの配置や文言の変更、フォームの入力項目の削減、購入手順の短縮などがある。担当者の感覚や経験によって実施する場合もあるが、複数のパターンを実際の訪問者に振り分けて表示し、どのバージョンがより高いコンバージョン率を示すかをデータで比較する「A/Bテスト」によって効果を検証することが多い。

改善の糸口を探るには、アクセス解析ツールによる行動データの収集が必要となる。どのページで外部への離脱が多いか、どのボタンがクリックされているかといった情報を分析することで課題箇所を特定する。ヒートマップを用いて訪問者の視線やクリックの集中箇所を可視化したり、インタビューや簡易アンケートで定性的な不満を収集したりする方法も取られる。こうした検証を繰り返すことで、客観的なデータに基づいた改善が可能となる。

CROが重視されるようになった背景には、インターネット広告の費用高騰により新規訪問者の獲得コストが増大しているという状況がある。訪問者数が同じでもコンバージョン率が向上すれば売上や問い合わせ件数を増やすことができるため、ECサイト、企業のサービスサイト、オンライン予約システムなど様々な場面で採用されている。近年は利用者の行動データを詳細に分析できる環境が整ったことから、継続的な測定と改善を繰り返す運用手法として定着している。

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。