読み方 : シープリ
CPRI【Common Public Radio Interface】
概要

以前の基地局は制御機能と無線機能が一つの筐体にまとめられており、アンテナの設置場所や設置スペースに制約が生じやすかった。CPRIの登場により、制御装置を建物内などに集約し、無線装置だけを電柱やビルの屋上といった場所に分散配置する構成が可能になった。
この分離構成では、制御装置と無線装置の間で変調前のI/Qデータや制御信号、同期用のクロック情報などが光ファイバーを通じてやり取りされる。高速なシリアル伝送方式により、無線通信で求められる厳密な時間同期と低遅延を維持している。3Gや4Gの基地局で広く採用されている構成で、この区間を「フロントホール」(fronthaul)という。
CPRIに準拠した機器であれば、メーカーが異なる制御装置と無線装置を組み合わせて利用できる。通信事業者は特定の機器メーカーに依存せず、柔軟なネットワーク構築や設備投資の効率化を図れるようになった。装置の分散配置によって保守や設備管理もしやすくなり、複数の無線装置を集中管理する構成とも相性が良かったことから、LTEの普及とともに利用が広がった。
一方、無線信号をほぼそのまま転送する方式であるため、実際に利用者がやり取りするデータ量に比べて、はるかに大きな伝送帯域を必要とする場合がある。無線通信の高速化やアンテナ数の増加に伴ってフロントホール区間で求められる帯域が急速に拡大し、光回線のコストや容量が課題となった。派生規格として、イーサネット(Ethernet)を利用し必要な情報だけを効率良く伝送する「eCPRI」(enhanced CPRI)が策定され、5Gのフロントホールを中心に採用が進んでいる。現在も一部の3G・4G設備ではCPRIが使われ続けている。
(2026.7.23更新)