読み方 : キャット

CAAT【Computer Assisted Audit Techniques】コンピュータ利用監査技法/CAATs

概要

CAATとは、企業などの監査業務にコンピュータを導入し、作業を効率化・高度化するための手法やツールの総称。大量のデータを対象にした分析や検証を可能にする監査支援技術で、情報システム監査や会計監査などで広く利用されている。
CAATのイメージ画像

従来の監査では、紙の帳票や限られたサンプルを基に主に手作業で確認作業が行われていたが、CAATではコンピュータシステムを用いて電子データを直接分析する。これにより、全件データを対象とした検証や、異常値の抽出、パターン分析などが実施できるようになり、監査の網羅性と精度を向上させることができる。特に、取引データログ情報のように大量かつ複雑なデータを扱う場合に有効とされる。

CAATには様々な手法やツールが含まれる。データ分析ツールの活用、監査専用ソフトウェアの利用、スクリプトによる自動処理などである。これらを用いて、重複取引の検出、不正の兆候の分析、内部統制の有効性評価などを行うことができる。また、監査対象システムからデータを抽出し、別環境で分析する方法もよく用いられる。

CAATは内部監査、外部監査、システム監査、会計監査など幅広い監査領域で活用されており、国際的な監査基準でもその活用が推奨されている。近年では、データ解析技術や機械学習の進展により、CAATの適用範囲は拡大している。従来の人手による調査では困難であった複雑な相関関係の分析や予測的な監査手法も実現されつつある。一方で、正確な分析のためにはデータの品質や整合性の確保が重要であり、適切な前処理や理解が求められる。

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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