BLEビーコン【BLE beacon】
BLEビーコンとは?

BLEはBluetooth 4.0以降に採用された低消費電力の無線規格で、通常のBluetoothよりも大幅に電力消費を抑えている。ビーコン端末はボタン電池1個で数か月から数年にわたって動作するものが多く、電源工事が困難な場所にも設置できる。本体はマッチ箱ほどの大きさで、壁や天井、商品棚などに貼り付けるだけで運用できる。
ビーコンは一定間隔で電波を発信し続けるが、通常は受信側から接続操作を行わない一方向の通信である。発信される信号には「UUID」と呼ばれる識別番号が含まれており、スマートフォン上の専用アプリがこれを解析して、どのビーコンの近くにいるかを判定する。信号の強度(RSSI)から発信源までの距離をおおよそ推定できるが、障害物や人の移動によって受信状況が変化するため、複数のビーコンを組み合わせて精度を高めるのが一般的である。
屋内での端末の位置測位を高精度に行うことができ、百貨店や美術館、空港、病院などの施設で利用される。商品棚に近づいた来店客のスマートフォンにクーポンを表示したり、展示物の前で解説を自動配信したりといった用途のほか、倉庫内の物品や作業員の所在確認、オフィスの入退室管理にも応用されている。ビーコン自体は信号を送るだけの安価な装置で、複雑な処理は受信側のスマートフォンやサーバが担う構造となっており、低コストで大量に設置することができる。
発信するデータの形式にはいくつかの規格があり、米アップル(Apple)社の「iBeacon」や米グーグル(Google)社の「Eddystone」などがよく知られる。iBeaconはUUIDにメジャー、マイナーと呼ばれる数値を組み合わせてビーコンを識別する。EddystoneはURLを直接送信できるフレーム形式を含む複数の形式を持ち、用途に応じた柔軟な運用が可能である。いずれもBLE規格上で動作するため、対応アプリがあれば機種を選ばず利用できる。なお、位置情報を扱う性質上、利用者への適切な通知とプライバシーへの配慮が求められる。