読み方 : アスキードック
AsciiDoc
概要

AsciiDocでは、行頭に「=」を付けると見出しになり、「*」で単語を囲むと太字になるなど、記号を用いた記法が採用されている。文書編集ソフトのように画面上で体裁を確認しながら編集するのではなく、テキストエディタで記号を打ち込みながら文章の構造を組み立てていく。
似た用途・記法の軽量マークアップ言語である「Markdown」と比較されることが多い。Markdownが手軽さを重視した記法であるのに対し、AsciiDocは章立てや相互参照、脚注、目次の自動生成など、複雑で大規模な文書に必要な機能を標準で備えている。
ソフトウェアの開発環境において、仕様書や操作マニュアル、APIリファレンスなどの技術文書を作成、管理するために利用されることが多い。ソースコードと同様にテキストファイルとして扱えるため、Gitなどのバージョン管理システムと相性が良い。変更箇所の差分抽出や複数人による共同編集、修正履歴の管理が容易であり、継続的インテグレーション(CI:Continuous Integration)の仕組みと組み合わせて文書を自動生成、公開する運用も行われている。
AsciiDocは2000年代前半に考案され、当初はPythonで実装された変換ツールと共に普及した。その後、Rubyで実装された「Asciidoctor」が登場し、処理速度や拡張性が向上したことで、現在の主流の処理系となっている。近年では国際的な標準化団体であるEclipse Foundationにおいて仕様の標準化が進められており、特定のツールに依存しない共通規格としての整備が進んでいる。
(2026.7.4更新)