読み方 : アップエックス
AppX
概要

従来の実行形式インストーラ(EXEファイル)やMSIファイルはシステム全体に変更を加える構造だったが、AppXはアプリケーションをコンテナに近い形で管理する。インストール時にレジストリやシステムファイルへの広範な書き込みを行わず専用の領域に展開し、削除(アンインストール)時にきれいに痕跡を消去することができる。
パッケージの実体はZip形式の圧縮ファイルで、アプリケーションの実行ファイル、リソースファイル、マニフェストファイルなどが一つにまとめられている。マニフェストファイルにはアプリ名、バージョン、必要な権限、対応アーキテクチャといったメタ情報が記述されており、Windowsはこの情報をもとにインストールと実行の管理を行う。
セキュリティの観点から、AppXパッケージにはデジタル署名が必要とされる。署名によって発行元の確認と改竄検知が可能となり、信頼性の低いソフトウェアの配布を抑制することができる。米マイクロソフト(Microsoft)社の公式アプリストア「Microsoft Store」を通じて配布されるアプリは同社による審査を経た上で署名が付与される。
現在では後継のMSIX形式が広く用いられているが、Windows 11などでもAppXは引き続きサポートされており、過去に配布されたアプリケーションを導入することができる。MSIXはAppXの基本構造を引き継ぎつつ、差分更新、より柔軟な展開オプション、既存インストーラからの変換機能などが追加されている。