Amazon CloudFront
概要

コンテンツの配信元となる「オリジンサーバ」とは別に、世界各地に「エッジロケーション」と呼ばれる配信拠点を設けている。利用者からのリクエストは、地理的に最も近いエッジロケーションが受け付け、キャッシュされたコンテンツをそのまま返す。
キャッシュが存在しない場合は、オリジンサーバからデータを取得してエッジロケーションに保存した上で利用者へ送信する。この仕組みにより、長距離通信によるネットワーク遅延を減らし、オリジンサーバへのアクセス集中も緩和される。大量のリクエストが発生する状況でも、エッジロケーションが処理を肩代わりするため、オリジンサーバの過負荷やシステムダウンを防ぐ効果がある。
エッジロケーションは世界90か国以上、400拠点超に広がっており、日本国内にも東京・大阪をはじめ複数の拠点がある。オリジンにはAmazon S3やAmazon EC2上のWebサーバのほか、自社運用のオンプレミスサーバも指定できる。配信対象は静的コンテンツだけでなく、動的なWebページや動画のライブストリーミング、APIレスポンスにも対応する。
セキュリティ面では、HTTPSによる暗号化通信を標準でサポートするほか、DDoS攻撃への対策を提供する「AWS Shield」、不正なリクエストを遮断する「AWS WAF」(Webアプリケーションファイアウォール)と連携できる。SSL/TLS証明書の管理は「AWS Certificate Manager」と統合されており、個別に証明書を取得・管理する手間を省ける。特定の国や地域からのアクセスを制限する地理的制限機能も備える。
料金はデータ転送量とリクエスト数に応じた従量課金制で、リージョンによって単価が異なる。日本を含むアジア太平洋地域は北米や欧州よりもやや高い設定となっている。一定量までは無料利用枠があり、小規模な用途では費用を抑えやすい。