読み方 : アーク

ARC【Audio Return Channel】

概要

ARCとはHDMIケーブルを通じてテレビとオーディオ機器の間で音声信号を双方向に伝送する機能。通常のHDMIは映像と音声を再生機器からテレビへ一方向に送るが、ARCではテレビ側からも音声を外部機器へ出力できる。
ARCのイメージ画像

主な用途は、テレビの音声をサウンドバーやAVアンプから再生することである。従来はテレビ放送や動画配信サービスの音声を外部スピーカーで鳴らすには、HDMIとは別に光デジタルケーブルなどを接続する必要があった。

ARCに対応した機器同士であれば、映像の入力と音声の出力をHDMIケーブル1本で完結できる。テレビに内蔵されたチューナーで受信した放送音声や、スマートテレビ機能で再生した動画の音声も、同じケーブル経由でオーディオ機器へ送り出せる。配線の本数を抑えてテレビ周辺をすっきりまとめられる。

利用には、テレビとオーディオ機器の双方がARCに対応していることと、それぞれのARC対応HDMI端子同士を接続することが必要である。テレビにはHDMI端子が複数備わっている場合が多いが、ARCに対応しているのは通常1端子のみであり、端子付近に「ARC」と印字されている。多くの機器では「CEC」(Consumer Electronics Control)と連携して動作し、テレビの電源オンに連動してサウンドバーが起動したり、テレビのリモコンで音量を調整したりできる。

ARCは2009年のHDMI 1.4規格で導入された。伝送できる音声形式はドルビーデジタルDTSなどの圧縮フォーマットが中心であり、高ビットレートの形式には対応しない。2017年のHDMI 2.1規格では機能・性能を拡張した「eARC」(enhanced ARC)仕様が追加され、伝送帯域が大幅に拡大された。eARCではDolby TrueHDやDTS-HD Master Audio、Dolby Atmosなど非圧縮やロスレスの音声形式にも対応する。eARCはARCとの互換性を持つが、eARCの機能を活用するには接続する双方の機器がeARCに対応している必要がある。

(2026.7.11更新)
 
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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