読み方 : アムジー

AMSI【Antimalware Scan Interface】

概要

AMSIとは、Windowsに組み込まれた、アプリケーションとウイルス対策ソフトを仲介する共通インターフェース。アプリケーションが実行しようとするスクリプトやコードをウイルス対策ソフトへ引き渡して検査させる仕組みを提供する。
AMSIのイメージ画像

AMSIに対応したアプリケーションは、スクリプトコマンドを実行する直前にその内容をAMSIへ送信する。AMSIはそれを登録済みのウイルス対策ソフト(AMSIプロバイダ)へ渡し、安全か危険かの判定を受け取る。

判定結果はアプリケーション側へ返され、危険と判断された場合は実行が中断される。この仕組みにより、アプリケーションは独自のスキャン機能を実装しなくても、導入済みのセキュリティ製品の検査能力を利用できる。

対応するコードの種類として、PowerShellスクリプトVBScriptJScript、Office文書のマクロなどがある。これらはシステム管理や業務自動化で広く使われる一方、攻撃者にも悪用されやすい。特にファイルとして保存されないままメモリ上で展開・実行されるコードは、ストレージ上のファイルを対象とする従来の検査方式では見逃されやすかった。AMSIは実際に実行される内容をそのまま検査対象とするため、こうしたファイルレス攻撃への対策としても有効である。

AMSIの仕様は公開されており、Windows Defenderのほか、各社のウイルス対策ソフトがプロバイダとして対応できる。開発者もAPIを通じて自作アプリケーションへ組み込むことが可能である。ただし、AMSIはあくまで検査を依頼する経路であり、検出精度は連携するウイルス対策ソフトの能力に依存する。また、メモリ上の処理を操作してAMSIの検査を無効化・迂回する攻撃手法も知られており、実際のセキュリティ対策ではEDREndpoint Detection and Response)やアクセス権限の管理といった他の対策と組み合わせて運用されることが多い。

(2026.7.6更新)
 
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。