読み方 : エーアイオーバービューズ

AI Overviews【AIによる概要】AIO

AI Overviewsとは?

検索エンジンGoogleの追加機能の一つで、生成AIにより検索結果の概要を表示するもの。利用者が検索語句を入力すると、AIが複数のWebサイトから情報を収集・要約し、検索結果の最上部に回答文として表示する。
AI Overviewsのイメージ画像

従来の検索エンジンは、入力されたキーワードに関連するWebページをリンク形式で一覧表示するだけだった。利用者は自ら複数のサイトを開き、情報を比較しながら答えを探す必要があった。AI Overviewsはこの過程をAIが肩代わりし、整理された回答を検索結果の画面上で直接提示する。回答には参照元のWebページへのリンクも含まれており、さらに詳しく調べたい場合はそこから各サイトへ移動できる。

この機能は「大規模言語モデル」(LLM)と呼ばれるニューラルネットワークを応用した機械学習­技術を応用して実現している。Googleが開発した生成AIモデル「Gemini」を基盤とし、文章の意味や文脈を理解した上で複数の情報源を統合し、平易な解説文を生成する。「なぜ○○なのか」「○○の方法は」といった質問形式や、複数の条件を含む複雑な検索に対して回答が生成されやすい。一方、犯罪や健康上の危険に関わる繊細な内容では表示されない場合もある。

この機能は2023年5月に「SGE」(Search Generative Experience)の名称で試験公開された。当初は登録利用者のみが利用できる実験的な機能だったが、2024年5月に「AI Overviews」へ改称・刷新され、米国で一般公開された。日本語版では同年8月から「AIによる概要」の名称で提供が始まり、現在は200以上の国・地域に展開されている。

AIが自動生成する回答には注意すべき点もある。学習データや参照元の誤りに起因して、事実と異なる内容が自然な文章として出力される「ハルシネーション」が起こる可能性がある。医療や法律、金融など正確性が求められる分野では、提示された回答をそのまま信用するのではなく、リンク先の原典や公的機関の情報を直接確認することが求められる。情報の正しさは利用者自身で最終的に判断しなければならない。

Webサイト運営者の側からは、Googleの利用者が検索結果の画面上で完結し、個々のサイトを訪問しなくなる「ゼロクリック検索」の増加が懸念されている。同社は否定しているが、AI Overviewsが表示されるクエリでは表示されない場合と比べてクリック率が低下したとする調査結果を公表する事業者もいる。米国ではAI Overviewsの回答内に広告を掲載する取り組みも始まっており、より高度な対話型検索を目指した「AI Mode」の実験も進められている。

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。