読み方 : エーアイしんぽう
AI新法【人工知能関連技術の研究開発及び活用の推進に関する法律】AI法/AI推進法
AI新法とは?

この法律における「人工知能関連技術」とは、人間の認知・推論・判断などの知的能力を人工的に実現する技術、およびそれを用いて情報を処理するシステムに関する技術を指す。生成AIだけでなく、機械学習や推論システムなど幅広いAI技術が対象となる。海外の事業者であっても、日本語を用いたシステムを通じて国内に向けてサービスを提供する場合は適用範囲に含まれる。
AIに関するイノベーション促進とリスクへの対応の両立を基本的な考え方とし、研究開発の推進、人材育成、教育の振興、研究施設や計算基盤の整備、国際協力の推進などに関する施策を盛り込んでいる。国、地方公共団体、研究開発機関、AI利活用事業者、国民といった関係者それぞれの責務も規定している。
推進体制として、内閣に「人工知能戦略本部」を設置する。内閣総理大臣を本部長とし、すべての国務大臣で構成され、AI政策の司令塔として企画立案や総合調整を担う。2025年12月には「人工知能基本計画」が閣議決定され、「世界で最もAIを開発・活用しやすい国」を目指すべき姿として掲げ、AIを社会課題の解決や新たな価値創造の基盤技術と位置づけている。
法律は基本法・理念法としての性格を持ち、AIを活用した製品・サービスを開発・提供する活用事業者への義務は努力義務に留まる。罰則を設けず、国が事業者に対して指導・助言・情報提供を行う形で安全性を高める仕組みが選ばれた。背景には、日本が2023年のG7議長国として「広島AIプロセス」を立ち上げるなどAIのルール形成を国際的にリードしてきた一方、研究開発への投資や企業数などの面で他国から大きく劣後していた事情がある。こうした状況を打開するべく、新法として整備が進められた。