読み方 : エーアイエージェント
AIエージェント【AI agent】
概要
AIエージェントとは、人間の与えた指示や目標を理解して、ある程度自律的に判断と行動を行う人工知能システム。周囲の環境を認識し、目的遂行のための具体的な手段を自ら計画し、実行する能力を備える。

従来のチャットボットが利用者の入力に対して一問一答形式で応答するのに対し、AIエージェントは「出張の準備をせよ」といった抽象的な指示を与えられると、必要なタスクを考え、具体的なアクションに細分化して実行する。出張の準備であれば、交通機関の検索と座席予約、ホテルの予約、スケジュールの調整といった一連の工程を自ら考えて遂行する。
技術的な構成要素としては、人間の指示や環境から得た情報を理解するための大規模言語モデル(LLM)、過去の経緯や現在の状態を保持する記憶装置、外部世界に働きかけるためのツール利用機能が挙げられる。これらの要素により認識機能、推論・計画機能、実行機能を持ち、外部のAPIやデータベース、業務システムと連携することで実務に即した具体的な操作を行う。
近年では、複数のAIエージェントが相互に協力して複雑な課題を解決する「マルチエージェントシステム」の研究も進んでおり、ソフトウェア開発や高度なデータ分析といった専門領域への応用が期待されている。AIの自律性の向上は業務の劇的な効率化をもたらす一方で、意思決定過程の透明性確保や、誤った判断や不適切な操作を防ぐための制御技術、倫理的なガイドラインの整備といった従来からある課題を、より差し迫った現実の問題として提起している。