読み方 : エーディードメイン

ADドメイン【AD domain】Active Directoryドメイン

概要

ADドメインとは、米マイクロソフト(Microsoft)社のディレクトリサービスActive Directory」において、組織内ネットワーク上の利用者やコンピュータ、各種リソースをまとめて管理するための論理的な単位。
ADドメインのイメージ画像

ADドメインは、企業や官公庁などの組織内ネットワークで広く利用されている。ドメインに参加した機器や利用者アカウントは、「ドメインコントローラ」(domain controller)と呼ばれるサーバが一元的に管理する。

ドメインコントローラは、利用者のアカウント情報やパスワードアクセス権限、各パソコンの設定などを格納したデータベースを保持する。利用者がドメインに参加したパソコンからログインすると、ドメインコントローラ認証を求め、成功すると許可された共有フォルダや業務システムにアクセスできる。

管理者はドメインを通じて、ネットワーク上の多数の端末に共通の設定をまとめて適用できる。例えば、特定のグループへのソフトウェア配布、USBメモリの利用制限、パスワードの長さや有効期限の統一といった運用が可能で、これらの設定は各端末へ自動的に反映される。異動や退職、新規利用者の追加といった変更もドメインコントローラ側で対応できるため、個々の端末を個別に操作する必要はない。

ADドメインには「example.local」のような、インターネットドメイン名と同じ形式の識別子が付けられる。複数のドメインを階層的に束ねた「ドメインツリー」(domain tree)や、さらに複数のツリーをまとめた「フォレスト」(forrest)という構成も用いられ、部署や子会社ごとに管理範囲を分けながら組織全体を一つの基盤で運用することもできる。また、複数のドメインコントローラを設置して情報を共有させることで、一台が停止しても認証と管理を継続できる構成が一般的である。

ドメイン参加していないパソコン同士も「ワークグループ」(workgroup)方式で相互接続することはできるが、各端末がそれぞれ独立して利用者情報を管理する形になる。1990年代以降にオフィスで急速にパソコンが普及すると、端末数が増えるほどワークグループ方式では管理が煩雑になり、セキュリティ上の課題も生じやすくなった。こうした状況から、中央サーバによる集中管理の仕組みとしてADドメインが広く採用されるようになった。

(2026.7.6更新)
 
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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