読み方 : エーツーエー

A2A【Agent2Agent】

概要

A2Aとは異なるAIエージェント同士が通信し、情報を交換したり処理を依頼し合ったりするためのオープンな通信プロトコル規格。異なる企業や開発者が別々のAIモデルやフレームワークで構築したエージェントでも、共通の仕様に則って連携できるようにする。
A2Aのイメージ画像

依頼する側のエージェントは「クライアント」(client)、依頼を受けて処理を行う側は「リモートエージェント」(remote agent)あるいは「サーバ」(server)と呼ばれる。例えば、旅行の計画を任されたエージェントが、航空券担当やホテル担当の各エージェントに処理を依頼し、得られた結果をまとめて利用者に返すといった連携が可能になる。

通信にはHTTP/HTTPSやJSON-RPC、gRPCなど既存のWeb標準技術が使われ、新たな通信規格を一から実装する必要はない。非同期のやり取りにはSSE(Server-Sent Events)やWebhookも用いられる。メッセージの交換だけでなく、処理の進行状況を示す「Task」や、処理結果として生成される「Artifact」といった仕組みも定義されており、時間のかかる調査や人による確認を含む処理にも対応できる。

エージェントは自身が対応できる処理内容や接続先、認証方式などをJSON形式の「Agent Card」として公開する。依頼側はこれを参照することで、目的に合ったエージェントを見つけて接続できる。エージェント同士は、相手の内部の仕組みやツールを直接共有する必要がなく、公開された情報のみを手がかりに連携することができる。

A2Aと関連する規格にMCPModel Context Protocol)がある。MCPAIデータや外部ツールに接続する仕組みであるのに対し、A2Aはエージェント同士が自然な形でやり取りするための仕組みであり、両者は目的が異なる。一つのエージェントがMCPで外部ツールを利用しながら、A2Aで別のエージェントに処理を依頼するという構成も可能であり、競合するものではなく組み合わせて使われることも多い。

A2Aは2025年4月に米グーグル(Google)社が50社以上の企業とともに発表し、その後Linux Foundationに寄贈された。Apacheライセンスに基づいてオープンソースとして公開されており、誰でも無償で利用や改変ができる。2026年8月にはAgentic AI Foundationのプロジェクトとして受け入れられ、特定企業に依存しないオープンな標準としての開発が続けられている。

(2026.8.31更新)
 
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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