読み方 : エーディーへんかん

A/D変換【Analog-to-Digital Conversion】アナログデジタル変換/ADC

概要

A/D変換とは、変換時間とともに連続的に変化するアナログ信号を、コンピュータで扱える離散的なデジタルデータへ変換する処理である。音や光などの物理現象を電子機器で扱うための基礎技術である。
A/D変換のイメージ画像

現実世界の多くの物理量は時間や大きさが連続的に変化するアナログ量として存在する。一方、コンピュータデジタル回路はすべての情報を「0」と「1」の組み合わせであるビット列として表現するため、数値として表現された離散的(飛び飛びの不連続な値)な情報しか扱うことができない。A/D変換は、アナログ信号を一定の規則に基づいて数値化し、記憶や演算、通信が可能なデジタルデータに変換する。

A/D変換は一般に、標本化量子化、符号化という段階を経て行われる。標本化では、時間的に連続な信号を一定の時間間隔(周期)で切り出し、離散的な時点の値として取得する。量子化では、取得した信号の振幅を有限個の段階に丸め、離散的な数値で近似して置き換える。符号化では、その量子化された値を2進数などのデジタル表現に変換する。これらの工程を経て、アナログ信号はデジタルデータとして扱える形になる。

A/D変換の品質は主に二つのパラメータに依存する。単位時間あたりに標本化を行う頻度である「標本化周波数」(サンプリング周波数)と、量子化で信号強度を変換する数値でビット数である「量子化ビット数」である。標本化周波数が低すぎると、元の信号に含まれる高い周波数成分が正しく表現されず、歪みが生じる。量子化ビット数が少ない場合は、振幅の表現が粗くなり、量子化誤差が増加する。

資格試験などの「A/D変換」の出題履歴

▼ 基本情報技術者試験
平28秋 問5】 標本化,符号化,量子化の三つの工程で,アナログをディジタルに変換する場合の順番として,適切なものはどれか。
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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