読み方 : ミディファイル
.midファイル【Standard MIDI File】スタンダードMIDIファイル
別名 :SMF/標準MIDIファイル
.midファイルとは?

音声ファイルとの最大の違いは、音の波形を持たない点にある。演奏指示のみを格納するため、ファイルサイズは音声ファイルと比べて極めて小さく、数分の楽曲でも数十キロバイト程度に収まることが多い。再生時は、接続された音源装置やソフトウェアが指示に従ってリアルタイムで音を生成する。
内部は「ヘッダチャンク」(header chunk)と「トラックチャンク」(track chunk)で構成される。ヘッダにはトラック数や時間分解能のほか、トラック名や楽器名、歌詞、著作権表示といったテキスト情報も格納できる。トラックには音符のオン・オフ、テンポ、音色の切り替えなどのMIDIイベントがタイミング情報とともに並ぶ。
記録形式には「フォーマット0」「フォーマット1」「フォーマット2」の3種類がある。フォーマット0は全演奏データを1つのトラックにまとめたもの、フォーマット1はパートごとに複数のトラックを持ち同期再生するもので、よく用いられるのは後者とされる。フォーマット2は複数のトラックを独立したシーケンスとして持つ特殊な形式だが、ほとんど普及しておらず対応ソフトも少ない。
1986年に米オプコード・システムズ社が公開した仕様が元となり、1991年に当時のMIDI規格協議会(現・音楽電子事業協会)とMMA(MIDI Manufacturers Association)により標準化された。通信速度や記憶容量が限られていた時代に、携帯電話の着信メロディやWebサイトの背景音楽として広く活用された。現在でも、DTMによる楽曲制作や楽譜作成ソフト間のデータ交換、電子ピアノの自動演奏データ配信などに用いられている。