.cueファイル
概要

CDには通常、複数の楽曲がトラックという単位で区切られて収録されている。ディスク全体を一つの音声ファイルとして保存する場合、.cueファイルにトラックごとの開始位置や種類、曲名などを記述しておくことで、後から区切り位置を正確に判別できるようになる。
.cueファイル単体にはデータの実体は含まれておらず、実際の音声やデータはディスクの内容を丸ごと写し取った.binファイルや、WAV形式やFLAC形式の音声ファイルに保存される。.cueファイル内には対応するファイル名やトラック番号、開始時間などが記載され、これらは時間や分、フレームといった単位で表される。
利用者が対応するライティングソフトや仮想ドライブソフト、メディアプレーヤーに.cueファイルを読み込ませると、ソフトはその記述内容を参照してデータ本体のファイルを適切な位置で分割し、トラックごとの再生や選曲、ディスクへの書き込みを可能にする。データ本体のファイルのみを指定した場合、正しく認識されないことが多い。
1曲ずつ個別のファイルに分割して保存すると、トラック間の無音部分や曲同士がシームレスに繋がる箇所の情報が失われる場合がある。.cueファイルを用いれば、ディスク全体を一つのファイルとして扱いながらトラックの区切り情報を別途保持できるため、原盤の構成を忠実に再現しやすい。
.cueファイルはテキスト形式で記述されており、メモ帳などの一般的なテキストエディタで内容の確認や編集ができる。ファイル名やイメージファイルの保存場所を変更した場合、.cueファイル内の記述も併せて修正しないと正常に読み込めなくなることがある。近年では光ディスクの利用機会自体は減少しているが、過去のCDやゲームソフトをイメージファイルとして保存・配布する状況では、現在も.cueファイルが用いられることがある。