読み方 : こうそくスタートアップ
高速スタートアップ【fast startup】
高速スタートアップとは?

通常のシャットダウン処理では、すべてのプログラムを完全に終了し、ハードウェアの電力供給を断つ。この場合、次回の起動時にはオペレーティングシステム(OS)を構成する膨大なファイルを一から読み込み、各種設定を初期化する必要があるため、相応の時間がかかる。
これに対し、高速スタートアップは、いわゆる「休止状態」(ハイバネーション)の仕組みを一部流用して起動を高速化する。コンピュータを終了する際、メインメモリ上に展開されているシステム情報をストレージへ書き出し、起動時にはそのデータを直接メモリへ書き戻すことで、初期化プロセスを大幅に省略できる。
この機能は、特に起動の遅いハードディスクを搭載した旧来の環境で劇的な速度向上をもたらす。一方、完全なシャットダウンではないために、システムに蓄積された軽微な不具合が解消されにくい側面がある。また、周辺機器の構成を大きく変更した際に、保存された古い情報と実際のハードウェアの状態が矛盾し、動作が不安定になる場合もある。
OSのアップデートを適用する際や、マザーボードの設定を変更する場合には、この機能を介さない、通常の「再起動」を選択する必要がある。現代の主流である高速なSSDを搭載した端末では高速化の恩恵が小さく、その割にはトラブルの発生源となるため、企業などで多数の端末を管理する場合は意図的に無効化する運用も行われる。