電話【telephone】phone
概要
電話の基本的な仕組みは、送話者の声を電話機が電気信号または電磁波に変換して伝送し、受話者側の電話機で再び音声に変換するというものだ。マイクが音声の振動を電気信号に変換し、スピーカーがその信号を再び音として再現する。この原理は19世紀にアレクサンダー・グラハム・ベル(Alexander Graham Bell)が特許を取得して以来、基本的な仕組みとして受け継がれている。
回線交換とパケット交換
音声信号は銅線などを伝送媒体とする通信回線を通じて相手側に送られる。リアルタイムで双方向の音声通信を実現するために、初期の電話網では発信者と受信者の回線を一時的に接触させ、信号が直に伝送される仕組みが用いられた。これを「回線交換方式」と呼び、「電話交換機」によって通話中の間だけ相手方の回線と接続される。
一方、近年の電話サービスでは、デジタル化された音声データをパケットとして送受信する「パケット交換方式」技術に移行している。光ファイバー回線などのデータ通信回線網を利用して音声信号を伝送する方式で、インターネット用の通信技術で実装したものは「VoIP」(Voice over IP)と呼ばれる。Web閲覧などのデータ通信を行うためのパケットに混じって、電話用の音声信号を積載したパケットが伝送される仕組みである。
携帯電話
1990年代以降は電波による無線通信で音声信号を送受信する「コードレス電話」や「携帯電話」が普及している。第1世代(1G)のアナログ方式は固定回線と同じ回線交換方式だったが、第2世代(2G)以降はパケット交換方式のデジタル方式に移行し、現在は第4世代(4G)から第5世代(5G)に移行が進んでいる。携帯電話の普及以降、従来からある有線式の電話サービスは「固定電話」と呼ばれ区別されるようになった。このような従来方式を区別するための後付けの名称を「レトロニム」(retronym)という。
加入電話
同じ建物内の電話機を結ぶ「内線電話」は構内交換機(PBX)を用意すれば構築できるが、遠くの相手と通話するには通信事業者の「加入電話」サービスと契約して公衆回線を引き込む必要がある。事業者は「公衆交換電話網」(PSTN)という巨大な通信回線網を構築・運営しており、同じサービスの加入者同士、また、別の事業者のサービス加入者と接続システムを通じて通話することができる。
