読み方 : でんしけいさんきそんかいとうぎょうむぼうがいざい
電子計算機損壊等業務妨害罪

1987年の刑法改正によって新設された。コンピューターが業務の中核を担うようになった社会的変化に対応する形で、従来の威力業務妨害罪や偽計業務妨害罪では対処しにくいコンピューターへの加害行為を明確に犯罪として規定するために立法された。法定刑は5年以下の懲役または100万円以下の罰金である。
構成要件は大きく三つの行為類型に整理できる。一つ目はコンピューター本体や記録媒体、データを物理的に破壊または消去する行為である。二つ目は虚偽の情報や不正な命令を入力してコンピュータを誤動作させる行為で、記録内容の改竄やマルウェアなどの不正なプログラムの実行がこれに当たる。三つ目はその他の方法による妨害で、DoS攻撃/DDoS攻撃のように大量のパケットを送りつけてサービスを停止させる行為も含まれると解釈されている。
妨害行為の実行に着手していれば実際の損害が生じる前の段階でも未遂で処罰される。「業務」に使用するコンピュータが対象であるため、個人が私的に使用するコンピュータへの加害行為には適用されない場合がある。不正アクセス行為の禁止等に関する法律(不正アクセス禁止法)と併せて適用されるケースも多い。